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再び岩の国へ4 [ア−トとの遭遇]

ギュムリの中心地は市庁舎のある広場。そこから延びる遊歩道はどうも昔の面影を再興している通りの様です。
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その遊歩道を入って間もなくの建物に美術館はあります。美しい鉄の門をくぐっていくと、中庭も秋の景色で輝いています。
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私たちの展示は、今回新たに改装して画室となった部屋で、こけら落としの催事なのだそうです。自分の展示を撮るのが精いっぱいで、全体像を撮り忘れました。とほほ。素敵なお部屋だったのに…。
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搬出は美術館のスタッフがやってくれてエレバンのホテルまで送り返してくれる…と言う事だったので、扱いが面倒でない作品は?と考えて「匣のことり」シリーズの中から2つ選んで持って行きました。小さな作品だし壁にかけてもらえればいいや、と思っていたのですが、お部屋の中心に展示してもらえました。やったー!今回、どこの会場でもとても良い場所に展示してもらえました。
 お部屋の外はアルメニアの建物独特の木のテラス。建物は石造りだけどテラスが木のせいか、なんだかとても居心地がいいです。
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オープニングも、部屋がぎゅうぎゅうになるほどお客様が来て入りきれないほどの大賑わいでした。私の作品も手に取って小さな世界を覗きこみ、じっくり鑑賞して下さる方が大勢いて、とてもうれしかったです。ここでも「にわかオバちゃんアイドル」状態になってしまい、アルメニアの美女との記念撮影が繰り返されました。あの賑わい、法螺じゃないよと証拠写真を撮っておけばよかったなあ。

さて、自慢話はこれぐらいにして…。
私たちが止まったホテルは正式にはベルリンホテル、という名前です。2年前にも書いたんじゃないかと思いますが、88年のスピタク大地震はギュムリも相当な被害を被り世界中から支援を受けました(日本も相当な支援をしたのでアルメニアの人々は大変に感謝しています)。ドイツはここに病院を建てて支援しました。そこがホテルとなったのでベルリンと名乗っているのです。見るからに病院、といった建物ですよね。
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2年前はここまでの話だったのですが、実はホテルは全体の建物の半分だったのです。渡り廊下の向こう側に、もう一棟建物があり今はだれでも無料の診療所となっていたのです。公立なのですがベルリンホテルも援助しているそうです。ベルリンホテルはアートホテルでもあり、ホテルのいたるところに展示しているアート作品は販売もされます。その一部が援助金になっているというわけです。ホテルと診療所の関係を知るアーチストからは作品の寄付もあり、病院内に展示されています。
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ホテルは中心地からとても近いのですが、周りは静かな住宅街です。
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住宅の外には所々にベンチとテーブル。近所のみんなと気軽に集う場所なんでしょうね。ちょっと前には東京も川沿いに夕涼み用の縁台がある所があり、東京っていいなと思ったものでした。
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大きな木に埋もれるような住宅地。つつましいけど豊かな暮らしを感じさせます。
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売りに出されている大きな家を発見。
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鉄の格子の扉が素敵。アルメニアではこういう美しいものをいたるところで見ます。
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思うに、アルメニアの伝統的な石造りの家は石を積み直せばいくらでも修繕化可能な感じがするので、朽ちているようでも売り物として大丈夫なのかも。
 陽だまりで猫と遭遇。寒い地域だと動物は大型化すると聞いたけど、アルメニアで見た猫たちは皆小柄でした。猫も犬も可愛がられているようで険しい顔つきの者や威嚇してくるような者には出会いませんでした。
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ちょっと行くと青空市。いろいろなお店があり日本とは違う野菜や果物が売られています。食い意地が張っているので興味津々。果物は小ぶりですがさっぱりした味でとてもおいしいです。寒暖の差が激しいからなのでしょう。
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中心地に引き返して
白い建物が市庁舎。黒い教会は一番重要な教会です。
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黒い教会はスピタク大地震の時ロシア正教会と(ありゃ、ど忘れ、もう1宗派)がアルメニア教会の中に引っ越してきたので、3宗派が中に納まっているたいへん珍しい教会です。
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もう1宗派、思い出しました、ギリシア正教でした!

祭壇がゴーヂャスなのはロシア正教会様式なんだからだそうです。
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黒い教会の向かい側の教会、今回は入る事が出来ませんでした。黒い石と茶色い石のコントラストが美しい
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この教会も大地震の時は入り口の壁を残して崩壊したものを修復したのだそうです。教会に沿って並ぶハチカル(アルメニアの石碑)石に掘った模様がレース編みの様に繊細です。
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街のあちこちに置いてあるベンチ。エレバンとはちょっとデザインが違っています。
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アルメニアの人々も「ギュムリが大好き」と言うだけあって、何とも魅力のある街です。ほんとはもっともっと写真を載せたいんですけどね。
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