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再び岩の国へ5 [ア−トとの遭遇]

ギュムリから帰って、アート展の搬出などをしながらも、ちょっと郊外まで2度ほど出かけました。アルメニアは古い国なので情感ある観光ポイントがいっぱいです。2年前よりも観光地化されているところもあり、トイレが整ったりお土産売り場がちゃっかり出来てたり…。仕方ない事なんですが素朴なアルメニアを見たければなるべく早いこと行ってみた方が良さそうです。
 で、朝早くから車に乗り込みズヴァルトノツへ。ここは7世紀に高さ49メートルもある3階建ての巨大な教会があった場所です。
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教会は10世紀の大地震によって崩壊してしまったそうです。アルメニアも日本同様に何度も巨大地震に被災しています。復元を試みたそうですが無くなってしまった石が多くてあきらめたそうで、残された石には組み立てるための番号が振られていました。遺跡には美しい彫刻が施された円柱が残っています。
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遺跡の横の博物館には真ん中から割れて中の構造を見ることができる模型があります。
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崩壊した石には植物やいろいろな職業の人々などが彫られていました。
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日時計も。真ん中の穴に棒を差し、影の位置で時間を見ます。アルメニアは数字を文字でも表すので、日時計の下側の文字はこの場合、数字です。
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ズヴァルトノツからちょっと行くとリプシメ教会。非キリスト教徒のローマ皇帝の求婚を断ってアルメニアに逃れ、布教活動をしているところを今度はアルメニア王(非キリスト教徒)から求婚される…という女性がリプシメ。求婚を断ったがため石打の刑で殺された地に出来たのがこの教会。小さめの教会ですがお花畑に沿って参道がある愛らしい作りです。石段を上って行きます。階下はお土産屋さん。ここは2年前にもありました。
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内部の祭壇。この横から地下に降りるとリプシメのお墓があります。
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リプシメにプロポーズした王様は布教に来たグレゴリウスを深い穴の中に13年閉じ込め(ここがホルビラップ:深い牢獄修道院)その後にキリスト教に改宗し、彼と作ったのがエチミアジン大聖堂です。
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2年前も補強なのか改修なのか工事中でしたが、その時より工事現場が上の方に移ったような。日曜礼拝で大変賑わっていたので、横からの撮影です。
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美しい鐘の音が響き渡る中、聖職者たちが教会に入って行きます。
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私たちもちゃっかり入れてもらいました。歌うようなミサ。神父様は声がとても素敵。良く響く声が神父様の要件にあるのかな?
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パラジャーノフの映画の一コマみたいです。彼の美意識の中にはこういう体験もしみ込んでいるのでしょう。
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沢山の人々でぎゅうぎゅうの教会内部ですが、柱やシャンデリアを撮影してみました。バチカンとはまた違う美しさです。
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私も人々に交じってろうそくを立ててきました。教会の宝物館は改修中で、今回は見学できませんでした。
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礼拝が終わり満足げに出てくる人々。日曜日は毎回こんな感じで大勢が参加するのだそうです。アルメニア正教の総本山ですものね。ちなみにアルメニアは301年、世界で最初にキリスト教を国の宗教に定めた国です。
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この後、エレバン市内に戻り、搬出作業をして、それぞれ自由行動となりました。私は人形をきちんと梱包し直すためホテルに居残り、夜はスーパーでお惣菜を買って部屋で食べてみました。スーパーの量り売りと言ってもかなり美味しいし種類も多い。これはこれでいろいろ試せて楽しい体験となりました。
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